不動産評価に強い弁護士に相談するとよい理由
1 不動産の評価を踏まえた戦略を立てられる
相続案件において、不動産の評価が問題となるケースは多いです。
例えば、遺産分割協議において、相続人の一人がその不動産を相続して他の相続人に対して代償金を支払う場合、その相続人としては、できるだけ不動産の評価を低くして、支払うべき代償金の金額を低くしたいと考えるでしょう。
反対に、不動産の相続は希望しないけれども、他の相続人から代償金を取得したいと考える相続人は、不動産の評価を高く見積もって、取得する代償金の金額を高くしたいと考えるでしょう。
不動産の評価に強い弁護士の場合、問題となる不動産の価値がいくらぐらいであるのか、当該不動産を取得した方が得になるのかを踏まえて、紛争の解決方針を立てることができます。
そのため、遺産に不動産がある場合には、不動産の評価に強い弁護士に相談することをおすすめします。
2 不動産の処分に要するスケジュールを見通せる
不動産の評価を見通せるということは、その不動産を売却するような場合に、適正な売出価格やおおよその売却スケジュールについても把握することができるといえます。
客観的な不動産評価が高く見込める、すなわち、とても立地等の状況が優れた不動産で、かつ売却しようとする価格も妥当であるような場合には、そのような不動産の売却にさほど時間は要しないでしょう。
一方で、不動産評価があまり高く見込めない、すなわち立地等の状況が優れていなかったり、解体や土壌汚染の除去等のために高額の費用がかかると思われるような不動産の場合には、売却に時間を要することが想定されます。
このような不動産の売却に要するスケジュールを把握することで、トラブルの解決までの期間も見通せることになります。
3 税金を踏まえたアドバイスをすることができる
不動産の評価に強いということは、不動産に関する税金もおおよその想定をすることができることになります。
例えば、譲渡所得は不動産の売却価格を踏まえて算定することになりますので、不動産の評価についての見通しができる場合には、譲渡所得税を概算することができます。
税金の金額について見通しが立てられるということは、税金を考慮した依頼者の最終的な取り分まで計算できるということになりますので、このことは大きなメリットの1つといえるでしょう。